「時間遡行教室」 並行世界 登場人物 ・A:守 マモル(男)  (10) ・B:聡史 サトシ(男) (10) ・C:梨緒 リオ(女)  (11) ・D:葉月 ハヅキ(女) (04) 一話と同じ音声は ' を先頭につけています 二話と同じ音声は " を先頭につけています 【第三話】 '葉月07「ねえ、みんなで手つながない?こう輪っかになって」 '梨緒12「いいんじゃない、ビビリ男子どもも少しは落ち着くでしょ」 '聡史13「それは聞き捨てならんな、これはビビってるわけじゃなく」 守 01「まあまあ、ほらもう30秒しかないよ、そんなことしてたら繋ぐ前に時間になるって」 聡史01「それもそうだな、ここは一度停戦だ」 梨緒01「そうね、葉月の頼みだし」 守 02「あれ、おかしいな。一回ちょっと手放そう」 葉月01「うん…」 聡史02「2時、過ぎちまってるな」 梨緒02「とりあえず外でよっか」 ガラガラ " 守 01「失敗かー」 "葉月01「ほっとしたような、残念なような」 "梨緒13「タイムトラベルなんてしょせんSFの中のお話に過ぎなかったってことね」 "聡史14「気落とすなって。夜中の学校に忍び込んだりして俺は楽しかったぜ」 梨緒03「同意」 葉月02「うん」 守 03「ありがと。明日も学校あるし、今日は解散だね」 聡史03「おつかれー」 葉月03「おつかれさま」 梨緒04「おつかれ。あっ葉月送ってくよ」 葉月04「ありがとう、梨緒」 守 04「はぁー、失敗かー」 聡史04「守〜」 梨緒05「守ー」 守 05「あれ、梨緒。葉月を送るんじゃないの」 梨緒06「えっと、その…葉月を送ったのは私なんだけど、私じゃなくて」 聡史05「わけわからんぞ」 梨緒07「あーもうどう説明したらいいのかなー」 聡史06「いいよ俺が話す。いいか守、落ち着いて聞いてくれよ。     俺たちはさっき別れた俺たちじゃない。     あの教室で一度未来から来たとでも言えばいいのか、     タイムスリップした時間をもう過ぎちゃったけど、     俺は20分前に、梨緒はそれより1時間以上前の世界に飛んだ」 守 06「じゃあなんで、さっきは誰も成功しなかったんだ」 聡史07「それはわからん。ただこの世界に俺らが2人いるのはまずいってことだけはわかる」 守 07「たしかに同じ人間が二人いるのはまずい」 梨緒08「殺しちゃえば」 聡史08「自分を殺せるかよ」 梨緒09「ちょっとした冗談だって…でもどうしよう」 守 08「時間遡行できるタイミングは2度、残りは3時のあと一回だけ」 聡史09「そうか、そこで過去に行って止めさせれば」 梨緒10「タイムトラベルはなかったことになる!」 守 09「でもそれだと二人は…」 梨緒11「そうと決まったら急いで学校戻らなきゃ」 聡史10「ありがとな守、お前の知恵がなきゃどうしていいか分からなかったぜ」 守 10「ああ、そっちの俺によろしく言っといてくれ」