オー 「……」(モニターを見てうっとりとしたような溜息) 秘書 「ドクターモニターを見ながらニヤニヤしないでください」 オー 「これは失敬、いやいやどうして…表の連中が必死になって作った試作機 これが最小限の破損で手に入った…すばらしい、素晴らしいと思わないか?」 秘書 「ふぅ…」 オー 「いやいや、何も言わなくても分かってる 意図的過ぎる、怪しすぎる、作為が有り過ぎる しかし!しかしだ!!我々が欲している知識が手に入る!!素晴らしいじゃないかっ」 秘書 「そこまで分かっているのなら…」 オー 「そうだな、データも取ったコピーも万全、後はスクラップをちゃんとしたゴミ箱へ…」 秘書 「どうしました?」 オー 「と…言いたい所だが、環境にやさしい私はリサイクルしようと思う」 秘書 「リスクとリターンが釣り合ってません、ドクター再度検討を・・・」 オー 「ストップ、小言はもう良い…それ相応のリスクはある だーけーど この機体…そしてこのデータを敵方に流せば…だ いや、もう知ってる可能性があるかもしれないがな… まぁ、君の判断は素晴らしいが柔軟性に欠ける、もうちょっと広い視野で見たまえ」 秘書 「申し訳ありません…」 オー 「…」 秘書 「ど…どうしました?」 オー 「少し考えていたよ、ファントムベインについて」 秘書 「アンノウン…ですか」 オー 「そうだ、おかしいと思わないか?たかが一機の為に そう!その一機の為に態々新しい機体を作るなんて!! 私はこう思う…そう…あぁ…ゾクゾクするねワクワクするね 亡霊の事を思うと…我々は歴史の1ページを覗いていると思うと」 秘書 「ドクター」 オー 「おっと、すまないすまない いつもの癖が出てしまったよ さて…まだまだ仕事が残ってる終わらせないと、いや終わらせなくては…」 秘書 「貴方は…何を知ってしまったのですか?」 オー 「言っただろ?歴史の1ページさ」